☆サンシャインクリエイション45新刊告知☆



































一人の魔女が望んだ、変わる事のなき環境。



「パチュリー様は……本当に変わられました」
誰にともなくそう呟き、ゆっくりと目を閉じた小悪魔。 その瞼の裏には、パチュリーの笑顔――とても微かな、しかし本心からの楽しそうな笑顔が焼き付いていた。







そんな心情に変容を起こした、一人の人間。



小悪魔の覚えている限りでは、パチュリーがそんな笑顔をしている場面には、一度たりとも遭遇していない。それが魔理沙に対しては、ごくごく自然にその顔を向けているのだ。その光景は、もう何度か見ていた小悪魔にとっても、毎度変わらず衝撃的だった事は間違いない。
しかし、それは同時にとても幸せで、微笑ましい光景であった。主を一番に思っている小悪魔なら尚更である。事実、二人を見ていた小悪魔のその微笑みは、紛れもなく心からの笑顔だった。







突然の変化に驚きを隠せない、一人の悪魔。



再び瞼の裏に浮かぶパチュリーの笑顔と、魔理沙の顔。胸がチクリ、と微かに痛んだ気がして、小悪魔は持っていた本を強く抱きしめた。
(魔理沙さんが、来てから……?)































不可解な胸の痛みを必死に抑え、隠し、司書業務に奔走する小悪魔。
しかし、一度抱いてしまった感覚を振り切る事は出来ない。
思い悩み、集中力が散漫になる小悪魔は、度々ミスを犯してしまう。



小悪魔は空っぽのティーカップとポットを大急ぎでトレーに載せ始める。途端、勢い余ってケーキの箱――小悪魔の分は魔理沙が食べていて空っぽだった――を弾き飛ばしてしまった。しかも、どうやら弾き飛ばした事にも気付いていない。

(最近は、こんなミスばっかりだ……)
ここ数週間は、三日に一回は本を落としたり、戻す書架を間違えたりと小さなミスを連発していた。本を抱えたまますっ転んで本をそこらじゅうにぶちまけ、パチュリーをヒヤリとさせたのも一度や二度ではない。







そしてこの日、とうとう小悪魔は取り返しのつかないミスを――



「きゃあっ!」
「わ、こあく――うおっ!?」
パリン。
バシャッ。
「――うぁっち!?」
「ちょっと、魔理沙大丈夫!?」















「あなた最近ミスが多過ぎるわよ。一体どうしたと言うのよ」


「それは……」


「何か言い出せない理由でもあるの?」


「…………」


「ミスを連発した挙句主の命令にも背くなんて。信じられないわ――」












「使い魔も、変え時かしらね」


「――!!」




















突き放された小悪魔は様々な思いを抱き、図書館を飛び出す決意をする。
突き放したパチュリーはそうとも知らず、気持ちよく眠り続けている。
離れてしまった二人の心、絆、距離。果たして、再び戻る事はあるのか――

















『小さき悪魔の物語』

本文: ハッシー
挿絵: kain(Little Garden)
装丁: A6文庫版/164P
価格: 700円





2009/09/27「サンシャインクリエイション45」
サークル「Sixth Sense」(配置:Cホール チ11a)にて頒布。
ぜひ、お立ち寄りくださいませ。










これは名もなき悪魔と図書館の魔女が紡ぐ、心温まる物語。




















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